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★飲酒
☆肝臓への影響
口から入ったアルコールは胃から約20%、小腸から約80%が吸収され、血液に入り、全身にいきわたる。体内に入ったアルコールは90%程度が肝臓で代謝される。アルコールは肝臓でアセトアルデヒドを経てアセテート(酢酸)に分解され、血液によって全身をめぐり、筋肉や脂肪組織などで水と二酸化炭素に分解されて体外に排出される。一般に体重60~70kgの人のアルコール処理能力は1時間に純アルコール約7gとされている。残りの10%は尿や汗、呼気とともに体外に排出される。
過度の飲酒により多量のアルコールが体内に入ると、アルコールの代謝に追われた肝臓は、脂肪の分解ができずに脂肪をため込んで腫れあがり、脂肪肝やアルコール性肝炎となる。さらに多量のアルコールが体内に入ると、肝臓はアセトアルデヒドを分解できなくなる。通常の肝細胞は再生能力があるため、アセトアルデヒドによって肝細胞が破壊されても肝臓の機能は保たれる。しかし、過度の飲酒を長期間続けると肝細胞の破壊と再生が繰り返され、組織が線維化する。線維化が起こると肝臓の表面は硬くゴツゴツになり、肝硬変となる。肝細胞は一度線維化すると元の...