臨床心理学における人間理解の必要性および面接場面における留意点について述べよ
臨床心理学における人間理解の必要性および面接場面における留意点について述べよ
1. 人間理解の必要性
臨床心理学とは、人間の不適応な行動の研究や治療を目的とする応用心理学である。人の心の動き、迷いや悩みを解明し、それをどのように解決して、社会生活をしていくかの理論や技法を研究する。また、その個人の心理を解明するにとどまらず、個人の問題や悩みを具体的に解決していくところに目標がある。つまり、心の悩みを解明し、解決への手助けをする学問と言える。
しかし、心の悩みは、年齢や年代、職業、社会環境によっても変化する。その個人に合った援助をするために、人を理解する必要があるのである。
すなわち、真の援助を行おうとするならば、まず悩める人間そのものについてのより深い理解が必要になってくる。
2.どのように人間を理解するのか
「人間は個々に異なる。人間は根本的に同じである」つまり、人間は、その生い立ちや環境、価値観などもそれぞれ異なっている。しかし同時に、心の成り立ち、また人間としての基本的欲求は共通している。この相反する2点を深く理解することが、人間理解に繋がると考えられる。
まず、「人間は個...