keihou-kadai4

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    資料紹介

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    AはX市の市長で、同市中学校建設工事委員会の委員長であり、BはX市の収入役で会計事務を掌り、また、上記中学校建設工事委員会の委託を受け、その会計事務を管掌していた。某日、二人は意を通じて、Bが中学校建設資金として業務上保管していた寄付金中約20万円を酒食等の代金として消費した。A、Bの刑事責任はどうか。

    収入役のBは業務上占有する他人の物を横領しているため、業務上横領罪(二五三条)の罪を問うと思われる。業務上横領における「業務」とは、社会生活上の地位に基づいて反復、継続して行う事務をいい、他人の物を占有、保管することを内容とするものである。業務関係に基づく占有行為は通常、犯人と多数者の間の信頼関係を破るものである点で違法性が強く、単純横領罪と比較して重く処罰される。Bの収入役として会計事務を掌握していた立場はこれに相当すると解される。また、費消された金銭は市の中学校建設工事委員会の委託をうけてBが管掌していたものである。横領罪における「他人の物」とは基本的には他人の所有する物を指し、金銭が特定物として委託された場合これに当たる。よって、会計事務のB収入役は業務において受託された金銭...

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