【生物学】DNA、遺伝子、形質の概念はどのような情報に基づいているか(3200字)
DNAとは、デオキシリボ核酸の略称である。一般的には、このDNAという単語は、遺伝子の意味を含んだ言葉として使われることが多い。実際には、遺伝子とDNAは厳密区別されており、遺伝子とはより広義でのDNAと考えることができる。
DNAの特徴は二重螺旋構造であり、これは右巻きになっている。DNAのらせん部分には、2つの塩基が結合している。DNAの塩基は全部で4種類ある。それぞれ、アデニン、シトシン、グアニン、チミンという。この4種類が二つの螺旋をつなぐときには、必ず決まったパターンで結合される。アデニンはチミンと、そして、グアニンはシトシンと結合することになる。この組み合わせを、塩基対と言う。生物の種類によってこの塩基対の数は異なっている。人の場合、この塩基対は約30億個あるとされている。
では、具体的に、この塩基対はどのような役割を果たしているのか。塩基はその並びによって遺伝情報を有している。塩基の並びを塩基配列といい、この配列によって、遺伝情報が確定される。
では、DNA の機能はどのようなものか。...