[循環器] 解離性大動脈瘤

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    解離性大動脈瘤(急性大動脈解離)
    胸部大動脈の内膜に亀裂が生じ、そこから血流の圧力によって中膜の解離が起こったものである。解離のため動脈が瘤状に膨らんだ状態を解離性大動脈瘤(dissecting aortic aneurysm)とよぶが、本疾患は解離が進行しつつある急性期の状態のほうが重要であることから、最近では(急性)大動脈解離(acute)aortic dissectionとよぶことが多い。
    解離の始まった内膜の損傷部位をエントリー、中膜解離による血流の出口のことをリエントリーとよぶ。解離腔の部位による分類では、上行大動脈に解離が及んだものをA型解離そのほかのものをB型解離という(スタンフォードStanford分類)。またエントリー部位と解離部位を加味した分類にドベーキー(DeBakey)分類(Ⅰ~Ⅲ型)がある。
    原因
    原因は明らかでないが、約80%に高血圧症を合併している。男女比は2:1で、50~60歳代に多い。マルファン症候群による大動脈解離は若年者に多く、嚢胞状中膜壊死を伴う。
    症状
    突然の激しい前胸部または背部痛で発症することが特徴で、解離の進行とともに疼痛の部位も移動する...

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