国語学講義②

閲覧数1,657
ダウンロード数18
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    資料に関する説明及び紹介文句を入力してください。
    (検索、露出及び販売にお役立ちます)

    タグ

    国語学

    代表キーワード

    国語学講義

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    まず、平安時代の文献から国語史的特色を考察してみる。『日本古典文学大系』(小学館)より、『竹取物語』を例示する。
    「いまはむかし、たけとりの翁といふものありけり。野山にまじりて竹をとりつつ、よろづのことにつかひけり。名をば、さぬきのみやつことなむいひける。その竹の中に、もと光る竹なむ一すぢありける。あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光たり。それをみれば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。翁いふやう、「我朝ごと夕ごとに見る竹の中におはするにて知りぬ。子になりたまふべき人なめり」とて、手にうち入れて、家へ持ちて来ぬ。
    最初に指摘できることは、係り結びである。特に「なむ」を用いる係り結びは、平安時代の訓点本での事例はほとんど無いに等しい。しかし、「名をば、さぬきのみやことなむいひける」「もと光る竹なむ一すぢありける」の上記引用文意外にも、数多く見られる。
    また、同様に文末に助動詞「けり」を用いることも稀である。「いまはむかし、たけとりの翁といふものありけり」と冒頭の一文でいきなり登場し、続く「よろづのことにつかひけり」でも使用されているように、「けり」で終止する文の数はかなり多い。し...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。