佛教大学 S0528 道徳教育の研究
設題:
「生きる力」の育成と道徳教育について述べよ。
添削指導評価:
「道徳教育の本質をしっかりとおさえた上で記述されています。」
A評価
「生きる力」の育成と道徳教育について述べよ。
今日の我が国は国際化や情報化が進み、社会は目まぐるしい早さで変化している。第15期中央教育審議会はそういった社会変化が著しい中でも的確にかつ迅速に対応しながら、時代を超えて変わらない価値あるものを大切にする教育を実現するために、「生きる力」を新しい教育の目的を提示している。その「生きる力」とは、「全人的な力」であり、「人間としての実践的な力」であり、「生きていくための知恵」の三つの能力から成るものである、と言うべきものであった。生きる力を「ゆとり」の中から育成し、個性を生かす教育をしていくねらいであったが、ゆとり教育の実施に伴い公立学校は週5日制になり、授業時間の減少、教育内容の三割削減など学力の低下が危惧されることになった。そこで、学校のみならず、家庭、地域社会との連携の下、確かな学力の育成を充実させることを求め、「生きる力」を「確かな学力」と「豊かな学力」と「健康・体力」という三つの能力から成る「全人的な力」と再定義した。「生きる力」の三つの能力は、①自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決す...