A評価
設題は2010年度と異なりました。(毎年変更される?)
テキストは難解ですので、わかりやすく書かれているサイトや文献を探すのがお勧めです。
第一設題:第二章「存在の問題」第一節「存在の意味」の内容を要約せよ。そして、テキストの内容に即して、自分のコメント・批判を加えよ。
第二設題:第三章「知識の問題」第一節「認識の意味」の内容を要約せよ。さしてテキストの内容に即して、自分のコメント・批判を加えよ。
第二章「存在の問題」第一節「存在の意味」の内容を要約せよ。そして、テキストの内容に即して、自分のコメント・批判を加えよ。
古来、存在の問題は人間の知的興味をとらえてきた。「在る」とはどのような意味なのか、それは永遠なのか、どのような様態なのか、「存在」というものを定義づけようとしてきた。
1.アリストテレスの形而上学
アリストテレスの「存在を存在として研究する」学問を第一哲学(存在論、形而上学)と呼ぶ。「存在」には色々の意味があるが、主語と述語との必然的な結びつきに於ける「在る」と分類される本質存在、即ち、それ自体に於いて存在するという意味での存在が最も基本的である。
この意味での存在は、本質及び個物としての存在と述語諸形態とに分けられる。前者が、実体(基体)であり、実体とは第一義的に「これ」として指示され、類と種差とに分けることの出来ない数的に一になる個的存在者(個物)を意味し、第一実体と呼ばれる。これに対して、本質、普遍、類は残る一者の実体の集合体とみることができ、第二実体と呼ばれる。実体は、主語になるもので、その実体の特性(属性)が述語となる。例えば、前者は、「この人」であり、...