「課題1」
古代から近代への時代の変化の中で、教育もまた変化していった。以下に教育の変遷を述べていく。
古代ギリシアでは、2つの強力なポリスが対照的な教育を行った。スパルタは、軍事国家であるため、優秀な戦士を育てるための厳しい教育が男女平等に行われた。一方で、アテナイでは「調和のとれた人間」の育成が行われた。また、ギリシア各地から学者、芸術家が集まり文化の花が開き、ソクラテス、プラトン、アリストテレスといった優秀な哲学者達を輩出した。アテナイでは、教養や弁論術を教えるソフィストが登場したが、その教育は知識の詰め込みでしかなく、自分で考える力や応用力を育てることはできなかった。この思想にソクラテスは対立し、対話による皮肉(論破)をすることで、青年に無知を自覚させ、自ら学ぶ姿勢をとらせること、自分の力で学問をさせ、行き詰ったときのみ助言をするという助産術を説いた。これはソクラテスの自分の力で考え、学び取るという教育思想を色濃く反映しているといえる。 ローマ時代の教育はどうだったのか。共和制時代は父親が絶対的な権限を持ち、子どもに教育を施した。一方、帝政ローマでは、経済的に繁栄し、奴隷の教...