参考文献:「深く考え、実践する特別活動の創造:自己理解と他者理解の深まりを通して」 学文社
特別活動において学校行事が果たす役割を整理し、その特質をよく表していると思われる学校行事の活動例をひとつ示しながら指導する際に注意すべき点を具体的に説明してください。
特別活動に求められているものとは、「生きる力」という理念を共有しながら、特別活動の「望ましい集団活動を通して」、「なすことによって学ぶ」という二つの指導原理(方法原理)を踏まえて、「自主的、実践的な態度を養う」という中心的、中核的な目標にどのようにして迫っていけばよいのか、子どもの実態や学年・発達段階をこれまで以上に細かく踏まえながら取り組んでいくことであると考えられる。
特別活動の一つである学校行事は他の特別活動(学級活動、児童会活動、クラブ活動)に比べ、比較的規模の大きい集団を通して行われる。そして、児童・生徒の自主的、実践的な活動である。児童・生徒は将来、社会の一員として、日本の社会で生きていく上において、あるいは国際社会で生きていく上においてさまざまな行事に参加する。学校行事に参加することを通して、集団とは何かを体験することには大きな意味がある。人間は一人で生きているのではないことを体験することが大切である。...