間接援助技術の必要性、今後の課題について述べよ。
初めに、間接援助技術について述べる。間接援助技術とは、直接援助技術の背景となる、社会福祉の運営体制の基盤づくりを行う技術であり、直接援助技術と間接援助技術とは密接不可欠の関係にある。
社会福祉士等の援助者が相談援助業務を行うためには、利用者の抱える問題を解決するための社会資源や社会福祉サービスが整備され、各サービス間の連携がとれていなければならない。社会福祉・医療・保健などの施設や、在宅介護サービスなどの整備、福祉活動への住民参加の促進、ボランティアも含めた福祉人材の育成、関連法令の整備等、地域全体の社会資源が整備され、それぞれのサービス間の連携のとれた社会福祉運営体制の基盤がなければ、効果的な援助は望めないのである。
間接援助技術の性格としては、第一に、地域社会援助技術としての性格、第二に、組織的援助技術としての性格が挙げられる。
(1)地域社会援助技術としての性格
①地域社会の共通課題に対応する働き。
間接援助技術は、地域に暮らす福祉サービス利用者に、共通する課題を解決するための援助技術という性格をもっている。直接...