文学(0017)分冊1

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文学0017

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文 学

00 17 分冊1
 文学の世界では大きなジャンルとして純文学と大衆文学とに分けることができる。その境界線は必ずしもはっきりとはしていないが、純文学とは、商業性よりも芸術性、形式に重きを置いた小説の総称をいい、大衆文学とは純文学の対極にあって、物語性・風俗性・虚構性の高い娯楽的な読物をいう。具体的には、封建社会を舞台にした通俗的な時代小説や明治三〇年代に始まる家庭小説の系列をひく通俗的な現代小説、つまり通俗小説をいう。大衆文学という概念が文学史的に明確になるのは大正後期にいたってからであり、いわゆる私小説・心境小説を軸とする純文学という概念が成立する過程と並行する。

大衆文学の源流を求めてさかのぼってみると、その素材・内容・形式や享受層の面からいって、講釈・人情噺・実録・戯作など、民衆の生活に密着した話芸や文芸の世界が考えられる。明治初期において、講談や人情噺の分野では、たとえば二代松林伯円や三遊亭円朝の果たした役割はきわめて大きいものがあった。両者の共通点は、新たに読物を草案したり、従来の話種を整理統一し新しい解釈を加えて再創造したことである。彼らの話芸は...

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