1900字程度のレポート。社会調査の一環で「バスの中の人々が互いにどのような相互作用を及ぼし、どんな行動をしているか」を心理学的側面からまとめた。バスという小さな空間で人々がセーフティゾーンを保つために行う行為の考察など。
私は、毎日通学で往復二時間近くバスに乗っている。その間、多くの人々のさまざまな姿を見ることができる。そこで、レポートの課題が出されてから、バスの中での人々の行為、乗り降りや座り方に何か法則性はないかを観察してみることにした。よって、本レポートではバスの中の人々が互いにどのような相互作用を及ぼし合い、それによりどのような行為に結びついているのかを論じたい。
まず、バスに誰もいない場合、前方の優先席に座る高齢者たちを除いて大抵の人は後部の二人掛けの席に一人ずつ座っていく。例え二人掛けの席の片方に荷物などが置かれていなくても、あえてそこに座ろうとする人は少ない。地下鉄で席に人が少ない時、座る時に隅の席から埋まっていったり、隣の人と一人分スペースを空けて座ったり、人の目の前で吊革に掴まるのではなく扉の前のへこんだ角のスペースに立ったりする心理と同じように、おそらく誰もが自分の隣にセーフティゾーンのようなものが欲しいのだと思う。
次に、優先席について考えたい。優先席に若者が座っている場合、その前に高齢者が来るとその席を譲る人が多い。これは単に自分の意思で「ここは優先席だから」と立ち上がるのだ...