リポート作成の際に参考にしていただければと思います。
『ユネスコとOECDの生涯教育論の比較、および日本における生涯教育理念の導入について論述せよ』
生涯教育という言葉は、1965年12月にフランスのパリでユネスコ本部が開催した、「成人教育推進国際委員会」における生涯教育の提唱から世界的に注目されることになった。当時成人教育の理論家であり、教育局継続教育部長をしていたポール・ラングランらによって生涯教育の理念が提唱されたわけであるが、1973年にOECD(経済協力開発機構)によりユネスコの生涯教育論を批判する形で「リカレント教育」の概念が提唱された。
ラングランは、ワーキング・ペーパーの中で、生涯教育は制度化された教育とはいえず、生涯教育の意味するところは、実体ではなくてある種の一連の関心および研究方向をさししめすにすぎないものであるとしている。また、ユネスコの系譜の中の生涯教育論の集大成ともいえるフォール報告の中は、生涯学習は1つの制度ではなく、1つの制度全体の組織がその上に打ち立てられる基本原理であるととらえられている。さらに、ラングランの後を継ぎユネスコの生涯教育担当官となったエットーレ・ジェルピは、生涯教育の理念を正しく把握し、...