権利擁護の制度の歴史において、従来の禁治産、準禁治産制度は、その宣言を受けた人を守るというよりも、その人たちを無能力者とすることで家族の財産を守るという性格の強いものだった。
しかし、新しく創設された成年後見制度は、本人の権利が不当に侵害されることのないようにするために後見人をつけようとする制度で、従来の制度とはかなり目的が異なっている。
この制度は、認知症高齢者や精神障害者、知的障害者が生活全般にわたって不利益を受けないように保護するためのものであり、国民全体によって支えなければならない。特に、親族の役割は今でも決定的に重要である。しかし、この役割を担える親族がいない場合や、親族はいても本人の症状により親族では困難でもある。その場合には、第三者である専門家などに後見を依頼していくこととなるが、ここでは社会福祉の専門職に限定されず多岐にわたる分野の専門職がかかわっていくことになる。
成年後見人等の候補者としては、全国の各弁護士会に登録されている弁護士と、成年後見センター、リーガルサポートに登録されている司法書士、社会福祉士、その他に税理士、行政書士等があげられるが、現状、これらの専門職...