「高齢者が求める福祉専門職について述べなさい。」
〈介護の意義〉
介護とは、病気や怪我、高齢のためなど、体が思うように動かせなくなったり、寝たきりになった人に対し、毎日の食事や入浴、排泄などの生活に欠かせないことを手助けしたり、掃除や調理、洗濯など身の回りを支援することにより、介護を必要としている人の生活の質を高め、それまでに獲得してきた生活技法を日常生活場面において支障なく成し遂げることである。特に高齢者を対象として介護を行う場合には、高齢者の特徴を理解したうえで介護を行うことが重要である。
近年、わが国では著しい高齢化が進んでおり、2006年には65歳以上の高齢者の全人口に占める割合が20.8%となり、超高齢社会を間近に迎えている。今後ますます加速していくであろう高齢化は、社会的な介護の必要性が高まることにつながる。しかし、現状では高齢者を高齢者が介護する「老老介護」などの問題がある。介護を必要とする人たちが適切な介護を受けられるようにするためには、一定の専門教育や経験を積み、介護に必要な知識や技術・倫理観をもつ専門職の養成が必要である。介護に従事する専門職としては、介護福祉...