評価B
設題「福祉国家とは何か、テキストの内容を要約したうえでそのあるべき姿について考察しなさい。」
福祉国家とは何か、テキストの内容を要約したうえでそのあるべき姿について考察しなさい。
福祉国家とは、「社会保障、社会福祉に直接かかわる施策だけでなく、より広く普通選挙権や労働基本権の承認、完全雇用政策、公教育、住宅政策などの多様な社会的施策を集積して構成される体制」「一般に社会保障を中心とする福祉政策と完全雇用に政府が責任を持つような混合経済社会体制」ともいわれる。つまり、国民生活関わる公共施策を実施することによって国民生活を安定させ、社会の統合をはかることが合意された国家である。
福祉国家の形成をみると、20世紀前半から第二次世界大戦中にかけて各国で社会保険などが成立、第二次世界大戦後から1970年代前半までにかけて、先進資本主義国の相対的安定期をはさんで経済成長が順調で福祉国家の前進が見られる時期、1970年代にスタグフレーションと各国の財政危機が表面化し今日まで続く福祉国家見直し・解体の時期に分けられる。
戦前、ファシズムと反ファシズムの対立の中で福祉国家は形成されていく。しかし反ファシズムの国は、軍事力を強化するため、その為の新たな国民統合方式として社会保障計画を充実かさせ...