評価B
設題「本テキストで提示された事例から一事例を選び、患者・家族の困難な状況と個別ニーズを明らかにし、MSWが果たした役割について考察する。」
本章で提示された事例から一事例を選び、患者・家族の困難な状況と個別ニーズを明らかにし、MSWが果たした役割について考察する。
私は権利擁護・成年後見に関わる支援の事例1「生活支援における権利擁護制度の利用」について考察する。
この事例に登場する浅田正さんは、50歳代の男性で統合失調症と診断されている。家族構成は20代に父親を亡くし、その後、母親と暮らしていたが、母親もやがて認知症となり亡くなられた。
浅田さんの困難な状況としては、①浅田さんは統合失調症であり、入退院を繰り返しながら在宅での生活をつづけている。集中力が持続せず就労が困難であり、体調を崩すこともある。しかし、本人は病識が十分にない。②父親を亡くした後、家族は親戚や地域との付き合いをしなくなり、孤立していった。これは母親が認知症になっても続き、母親は人の世話になることを嫌い、サービス利用にも否定的だった。この様な状態だったので、浅田さんが体調を崩しても家族だけでケアしていた。③浅田さんはお金の管理が苦手で、訪問販売や電話勧誘などを断ることができず契約してしまい、母親が亡くなって一人暮らしになってからはその契約数が増え多額...