『ロミオとジュリエット』新潮文庫
シェイクスピア
中野好夫 訳
『ロミオとジュリエット』は世界で広く知られている永遠の純愛物語であって、二人のきれいで純粋の愛が今でもたくさんの人々に感動を与えている。私がこの本を読んで最も心打たれたのはジュリエットの言葉で、「仇敵はあなたのそのお名前だけ。たとえ、モンタギュー家の人でいらっしゃらなくとも、あなたにはお変わりはないはずだわ。モンタギュー―なんですの、それが?手でもなければ、足でもない。腕でもなければ、顔でもない、人間の身体についた、どんな部分でも、それはない。」仇敵であるロミオを恋したのは、その人の家柄などではなく、本当にその人自身だというジュリ...