2015年度版の物です。リポートの作成にお役立てください。
第二章「存在の問題」第一節「存在の意味」の内容を要約せよ。そして、テキストの内容に即して、自分のコメント・批判を加えよ。
・「存在としての存在」とは?
存在というものを広い意味で見る場合、種々に分類される。一般的な規定としては存在というものは付帯的存在、本質的存在、真としての存在、可能態・完全現実態としての存在に分類される。
一つ目の付帯的存在とは、主語と述語との一時的、偶然的な結びつきにおける「在る」である。ある基本的な存在にたまたまなんらかの説明がつくことで「在る」といわれる場合の「在る」である。二つ目の本質的な存在とは、主語と述語との必然的な結びつきにおける「在る」である。これは実体・性質・分量・関係・能動・受動・場所・時間を示す「在る」である。すべての事柄はこの十個の「在る」へと一般化することができる。他の二つは存在としての存在の原理を考えるにおいて関係がないので説明は割愛する。上記の二つより存在とはそれ自体において存在するという意味での存在が最も基本的である。
上記における存在は本質及び個物としての存在と述語諸形態とに分けられる。前者を説明するなら明らかにものの説明...