物理化学の実験レポートです。成績評価はSです。
目的
二糖類であるショ糖の転化(加水分解)の反応速度定数を旋光度測定により決定し反応速度論的な実験手法の基礎を学ぶ。
原理
-1次反応-
化学反応A→BがAについての一次反応であるとき、反応速度定数kについて以下の式が成り立つ。
ここで、[A]tは時刻tにおける反応物Aの濃度である。上式は時刻tにおけるAの変化速度は[A]tに比例することを示している。また、上式を解くと次式が得られる。
t =0の時の濃度を[A]t=[A]0とすると上式は次式となる。
これよりln[A]tとkは直線関係にあるのが分かる。反応次数の決定にはln[A]tとkの関係を見て、直線関係になっていればその反応は一次反応である。(アレニウスプロット)
反応速度の解析を行う際、反応物の濃度を決定するには物理量変化を測定する必要があるが、この時、吸光度の測定や屈折率の測定などの方法で調べることができる。余談ではあるが二次反応の実験では電気伝導度の測定を用いて濃度を求めている。
例えば、濃度[A]tと比例関係にあり、測定が容易な物理量Xに注目する。上式を変形すると以下の式となる。
⇔
ここで、物理量Xが濃...