諸外国の公務員制度と日本の公務員制度について、約2000字で論じています
諸外国の公務員制度と今後の日本の公務員制度の在り方について
本レポートでは、諸外国(アメリカ、フランス、韓国、オーストラリア)の公務員制度について、その数、任用制度、人事評価システムなどについて比較し、日本の公務員制度の今後の在り方を探る。なおデータはアメリカは2012年、フランスは2011年、韓国は2006年、オーストラリアは2007年のものである。
アメリカの公務員の数は、国家公務員だけで約276万人であり、対人口比0.9%、フランスの国家公務員数は240万人で対人口比4%、韓国は、59万人で対人口比1.2%、オーストラリアは23万人で対人口比1.1%である。これに対し、日本は64万人で対人口比0.5%であるから、実はこれらの諸外国に比較して国家公務員数は人口に対して比率としてみても、かなり少ないことが分かる。数の面からは日本の公務員制度は多すぎるという問題はないと言える。
公務員の任用制度と人事評価のシステムについて、アメリカは政権交代に伴い異動する政治任用の高級管理職ポストと非政治任用の競争公開試験による上級管理職のポストに分かれている。アメリカの政治任用は大統領が任...