日大 通信 国際経済論 分冊2

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    国際経済論通信日大

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    金本位制

    金本位制度は18世紀前半よりイギリスで成立してから、ヨーロッパ各国で広まり、20世紀前半頃まで国際通貨制度として採用されていた。

    国際金本位制は国際間の決済がイギリスの国際的な銀行ネットワークによるポンドで行われる国際通貨制度である。「ポンド体制」や「スターリング為替本位制」ともいわれ各国政府、中央銀行、民間銀行が決済のためポンド建ての当座預金を保有している。固定相場制として金と通貨の価値を固定したことで国際間の通貨のやり取りがスムーズになるメリットがあった。

     金本位制の確立はポンドが決済通貨として機能したことでイギリスが「世界の銀行」としての役割を引き受けイギリス中心となる国際通貨システムであったといえる。「ゲームのルール」により中央銀行は金が減少したときには公定割引率を引きあげ金融引き締め政策をとり、逆に準備資産が増加したときには公定割引を引き下げ金融緩和政策をとる。イギリスの国際収支が世界の景気に密接にかかわるものであった。

     金本位制の崩壊

    第一次第二次世界大戦を経て各国の金融当局が国際収支均衡よりも国内経済の安定を重視したことにより国際通貨制度への不安が...

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