佛教大学、社会学概論のレポートです。
1発合格で、A評価をいただきました。
異文化理解の障壁となる考え方について述べよ。
1、異文化理解について
人間は必ず一定の文化という行動様式の体系、つまり、そこで暮らす人々の共有された思考・信念・理解・感情などの体系の中に生まれ、そこで成長していく過程を辿る。子どもは、自文化を「絶対的なもの」として受容し、習得した文化という差異の体系をもとに世界を様々に分節化していく経験を得る。この時、自文化による世界の分節化は、相対的な視点であるが、自文化の分節化の様式はまず自明性を特徴とするために、それが相対的であることに気付くことが困難である。例えば、日本の室内用スリッパの概念に出会った外国人は困惑してしまう、といった秩序感覚が挙げられる。このように、文化の世界は自文化の諸体験によって、自明性を刻印されており、それら全てを言語化することは困難であるが、秩序感覚の差異が異文化理解の過程の入り口となると考えられている。
アルフレッド・シュッツは、日常性を支える自明性が私達自身の日々の相互行為を通じて社会的に構成されることを明らかにしており、「事実とみなされる機制」自体を問題とする必要があると考えている。それは、全てを言語化できな...