風力発電
風力発電(ふうりょくはつでん)とは、風の力でタービンを回して電気に変換する発電方式である
。
イギリスでは1887年にグラスゴーのJ.ブライスが垂直風車により出力3kWの発電を開始したとされ
、アメリカでは1888年にクリーブランドのC.F.ブラッシュが直径17m144枚のブレードからなる巨
大な多翼風車で12kWの風力発電を1908年まで20年間使用されたとされ、1891年にデンマークのア
スコウ(Askov)でポール・ラ・クールによって風力発電研究所が設立され、風力発電で電気分解した
水素と酸素で発電の実験が実施された。日本では1949年に山田基博が札幌に(株)山田風力電設工業
所を設立し風車の本格的製造を開始した。オイルショックを機に風力発電などの代替エネルギーへ
の関心が高まり、1973年に足利工業大学、三重大学で風力発電の研究開始、1975年に鶴岡高専、山
形大学で風車の研究が開始され、その後、複数の教育機関や企業が参入したものの、1980年代には
石油の安定供給、価格下落により研究開発は下火になり、1990年代に入ると地球温暖化への対策の
一環として再び、風力発電への関心が高まった。1970年代とは異なり、複合材料やパワーエレクト
ロニクス、数値流体力学によるシミュレーション技術の発展が追い風になり世界各地で普及が進む
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