合格レポート 日本大学 通信教育部 保険総論1 2019~2022年度

閲覧数4,410
ダウンロード数8
履歴確認

    • ページ数 : 6ページ
    • 会員1,100円 | 非会員1,320円

    資料紹介

    次の(1)~(3)全てに解答しなさい。
    (1)保険の概念・機能について説明しなさい。
    (2)それらにマイナスの影響を及ぼす逆選択とモラルハザードの問題について具体的な例を挙げて解説しなさい。
    (3)逆選択とモラルハザードへの対策について述べなさい。

     講評A
    過大に沿ってまとめられており、合格点に達しています。以下は、j補足的な説明や改善点です。
    ・保険に介入するまたは保険を購入することは、リスクを処理(管理)する決意の表れすなわち意思決定であると言えます。それではどのようにリスクを処理するかというと、1つは「リスクの移転」です。リスクの移転とは一方の当事者が望まないリスクをもう一方の当事者が引き受けるまたは負担する音を言います。なぜある人が望まないリスクを引き受けけることができるのか、それはリスクの引き受け(管理)に関するノウハウや資本を持っているからだと考えられます。こうしてリスクの負担を巡って分業が行われることが分かります。それぞれが互いに得意なことに専念することで、社会に「分業(専門化)の利益」をもたらします。保険は単に保険会社にリスクを移転するわけではありません。「リスクの分散」も同時に行います。リスクの分散とは、例えば、100人のうち一人が死亡した際100万円の損失が発生するとします。それに各自が100万円を貯蓄して備えると社会全体として1億円ちょちくされますが、そのうち使用されるのは100万円だけです。一方、各自が1万円貯蓄すると100万円を貯蓄するよりも1万円貯蓄したほうが、無駄がないと言えます。このことを「分散の利益」と言います・このように保険は社会に二つの利益をもたらします。
    ・逆選択やモラルハザードが発生する要因は、リスクに関する情報は加入者の「私的情報」だからです。そのため、「情報の非対称性」が生じることになります。レポートでは、レモンの原理が紹介されていましたが、保険への適用があるとさらに良いでしょう。保険取引も市場交換ですから、割安であれば購入量を増やそうとし、割高であれば購入量を減らそうとするでしょう。このため、リスクの高い人にとっては、ユリなのですが、リスクの低い人には、不利となり保険離れが進むと考えられます。モラルハザードについては大きく二つに分けることができます。1つは事故を防ぐ努力を怠ること、もう一つは事故発生後の損失を小さくする努力を怠ることです。
    ・逆選択とモラルハザードの対策ですが、紙幅の余裕がなかったからだと想像しますが、具体例を挙げて説明すると分かりやすいと思います。例えば、「シグナリング」の例としては、ゴールド免許割引があげられます。ゴールド免許をもっていれば保険料の割引が得られる場合、保険加入者は積極的にゴールド免許者であることを伝えるでしょう。

    出典;はじめて学ぶリスクと保険{第4版} 下和田 功編

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    1
    以下に、①保険の概念・機能の説明②それ
    らにマイナスの影響を及ぼす逆選択とモラル
    ハザードの問題について具体的な例をあげて
    の解説③逆選択とモラルハザードへの対策、
    の 3 点 に つ い て 述 べ る 。
    まず、①について述べる。現在は、企業だ
    けでなく個人でも、リスクを負い利益を得る
    ことが一般的(リスク社会)であり、失敗す
    る可能性もあるため、保険を掛けることが一
    般的である。リスクとは、期待値まわりの変
    動性、損失の期待値、特定の結果に関する確
    率、を示しリスクには必ずコストが発生する。
    保険は、自己責任と私有財産を基盤とする
    資本主義社会において、リスクに不安を抱く
    経済主体が経済保障を確保し、経済必要を充
    足するための手段及び制度として発展した。
    保険は、保険契約者(リスク集団)と保険
    者(保険団体)によって成立する。保険には
    1,自身でリスクを負わない、かつ経済保障を
    受ける経済主体が、それを引き受ける経済主
    2
    体へリスクを移転する2,多数の経済主体の結
    合により損失が発生した場合、損失を分散さ
    せる、の2つの定義が...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。