講評:17世紀英文学を代表する作家としてBunyanを、18世紀を代表する作家としてPopeとRichardsonを取り上げたのはとても適切な選択であり、時代背景との関わりやそれぞれの卓越した文学活動にきちんと焦点を当てて、彼らが英文学史において果たした役割を的確に指摘し、説明している。Ben JonsonとJohn Donneの箇所に関しては、テキストの102項をもう一度確認してみよう。
論旨の一貫性においてのみB、その他はA評価でした。Ben JonsonとJohn Donneについての説明が混在してしまっていることがB評価になっているとのことなので、ご自身で注意して作成し、このレポートは参考程度にお考え下さい。
課題:次の中から1問を選択し、番号に必ず〇印を付けて答えなさい。論述は日本語で述べ、固有名詞と作品名は英語(人名は初出はfull name)で書き。作品名には下線を引くこと。
1 文芸復興時代(16世紀)の英文学において、代表的な詩人2名、散文作家2名、劇作家1名を取り上げて、彼らの生涯、代表作および文学史上の重要性を論述しなさい。
2 17世紀英文学において代表的な作家2名、18世紀英文学において代表的な作家2名を取り上げて、彼らの生涯、代表作および文学史上の重要性を論述しなさい。
参考文献 イギリス文学史Ⅰ 編著者 岡崎 祥明・関谷 武史 日本大学通信教育部発行 1991年4月1日初版発行
17世紀の代表的な作家に、まずBenJonsonがいる。彼は劇作家であると同時に詩人として、抒情詩や諷刺詩を書いたことで有名になった。ロンドンの商人の家に生まれ、厳格なカトリックの教育を受けたが、成人するにつれて自由思想の影響を受けて国璽相の秘書になった。秘密の結婚のために投獄され、その後十数年間は精神的にも物質的にも苦しい生活を送り、自殺を考えるほどだった。最後には信仰生活に希望を見出し、国教の牧師、セント・ポウル寺院の副監督になった。彼の初期の作品は諷刺詩や恋愛詩だったが、晩年は敬虔な宗教詩を書いた。いずれも豊かな詩的感情と精細で微妙な観察、知的な簡明な表現にあふれたものであった。彼の主知的哲学的詩人としての影響は死後半生紀以上にわたって残り、後のブラウニングや第一次世界大戦後のT・S・エリオットまでも及んでいる。代表作はTheGoodMorrow,TheEcstasie,AnAnatomyofTheWorld,TheProgressoftheSoul,Epithalamiumである。次に同じく17世紀の作家としてJohnBunyanが有名である。彼はベッドフォドシャーのエルストウ...