【佛教大学 日本語学概論 リポート2題&試験5題セット 】
本資料は、これ一つで単位取得が目指せるよう作成したものです。
リポート2題と、科目最終試験においてローテーションで出題される5問全ての解答例をセットにしてあります。詳細は以下の通りです。
〇第1設題:
「仮名づかい」について述べなさい。
※できるだけわかりやすい表現を心がけ、「詳細にまとめてくださっており、秀逸なリポートと判断できます。」とのフィードバックをいただきました。
〇第2設題:
「美しい」と「きれいだ」について、意味の類似点と相違点を述べなさい。
「素晴らしい視点で明確に述べてくださっています。」とのフィードバックをいただきました。
〇科目最終試験
1.歴史的仮名遣いについて説明しなさい。
2.音声と音韻について述べよ。
3.日本語の敬語について述べなさい。
4.方言・標準語・共通語について説明せよ。
5.万葉仮名について説明しなさい
参考資料:宇野義片 『国語学』学術図書出版社,2016 他
※リポートの丸写しは大学規定で処罰の対象となりますのでご注意ください。
「仮名づかい」について述べなさい。
♦はじめに
言語は、本来人間の口から耳へ音声を媒介として伝えられるものであった。やがてその言語を記録する方法として用いられるようになったのが文字である。次第に我が国でも国語を文字として書き表すために「仮名」が作られた。仮名遣いとは、国語を仮名で書き表す場合、どんな仮名を用いるかについてのきまりである。平仮名・片仮名が用いられ始めた頃は、一つの音階に対して一つの仮名が対応していたため、仮
名遣いに関する問題は起こらなかったという。ところが、平安時代中期以降、音階が変化し、それまで区別のあった「い・え・お」と、「ゐ・ゑ・を」の音が同音となり、さらに、語中・語尾の「は・ひ・ふ・へ・ほ」と、「わ・ゐ・う・ゑ・を」の音が同音となったため、これらの音の仮名表記には、二種類以上の仮名が使用されるようになって、区別して書き表すことが困難となった。また、鎌倉時代初期になるとその混同はさらに甚だしいものになったという¹。
本レポートでは、鎌倉時代以降、我が国で「仮名づかい」としての役割を担ってきた定家仮名遣、契沖仮名遣、歴史的仮名遣、現代仮名遣など...