2019年度の英語科教育法1(PK2080)の1単位目の合格レポートです。
レポートで高い評価をいただき、優で単位取得しました。
【課題】
江戸時代から現在に至るまで、日本における英語教育は、どのような教授法を用いて行われてきましたか。その概要を述べなさい。その上で、あなたが英語教員になった場合、どの教授法を用いて授業を行いたいかを考え、その理由を説明しなさい。
参考文献:『英語教育21世紀叢書 日本の英語教育 200年』伊村元道著(大修館書店)
英語科教育法1 1 単位目
江戸時代の英語教育は蘭学の影響を強く受けている。これは、最初に英語を学んだのがオランダ通詞や蘭学者だったことに起因する。また、その蘭学は漢文の学習法の影響を強く受けている。その学習法とは、「素読」と「会読」という方法を用いた学習方法である。「素読」とは、「漢籍などを、意味を考えず、字だけを追って声を出して読む」ことである。「会読」てゃ、「幾人かが 1 か所に集まり、ある者が書物の内容を論じ、他の者たちが質問をする」という質疑応答による共同学習である。入門期に「 素読」を行い、それを卒業すると「会読」に進むという教育課程が一般化したが、蘭学においてもほぼ同様の学習方法が用いられた。英学の場合も、漢文や蘭学と同じように会読・訳読を行っていた。
明治になると、「 正則」「変則」と呼ばれる教授法が登場した。「 正則」は、外国人教師に従い韻学(発音)会話から始めるのに対し、「 変則」は、訓読解意を主とし、日本人教官の教授を受けることとされた。正則英語の代表例として、スコットというアメリカ人の授業が挙げられる。スコットは全科目を英語教科書を使って教えた他、フレー...