①道徳教育とは自然な心ある行動を促す教育であり、その時間のねらいは、道徳的判断力、道徳的心情、道徳的実践意欲と態度を培うことを通して道徳的実践力を育成することである。
道徳的判断力とは、様々な場面での行為の善し悪しを判断する能力である。道徳的価値の大切さを知り、行為においてそれが望ましいことなのかを判断するのである。よりよい生き方をするためには欠かせないものであり、基本的な能力となる。
道徳的心情とは、道徳的価値を望ましいものとして受け入れ、道徳的に善い事をすることとし、人間として望ましい生き方をしていこうという感情である。善い行為を喜び、悪い行為に対しては憎む感情なのである。道徳的価値と結びつく感情であるため、道徳的情操とも呼ばれている。
道徳的実践意欲と態度は、道徳的心情や道徳的判断力によって選択された、より望ましい行為をしようとすることである。こうした態度は、道徳的実践への身構えということである。
道徳的実践力とは、一人一人の児童が道徳的価値を自分の内面から自覚し、様々な場面や状況においても道徳的価値を実現するための適切な行為を主体的に選択し、実践することができるような内面的な能...