国文学概論 分冊2

閲覧数2,540
ダウンロード数16
履歴確認

    • ページ数 : 1ページ
    • 会員1,100円 | 非会員1,320円

    資料紹介

    日大通信 国文学概論 分冊2レポート(評価A)です。
    ぜひご参考までに。

    設問
    明治・大正期の文学作品の中から一つを選び、それを熟読・分析する中から、次の課題のいずれかに答えなさい。
    ①で解答
    〈ポイント〉
    作品をしっかり読んで、それが作られた時代について考える。頭でだけ考えるのではなく、資料を集めて、それに基づいて考えるとよい。また、ジェンダー論も大いに参考になる。
    〈キーワード〉
    メディア、時代思潮、作家の環境、作品の構造、政治と文学

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    近代とは明治維新から太平洋戦争までとされており、当時の日本社会は封建社会を受けた資本主義社会だと考えられる。今日から見たとき、当時の日本社会をどのように解釈することが妥当なのだろうか。今回は小林多喜二の『蟹工船』を参考資料とし、考察する。

    はじめに、『蟹工船』に見られる資本家と労働者の関係を確認していく。『蟹工船』の舞台では、いうまでもなく資本家が労働者に対して圧倒的な力を持っていて、監督は、労働者から搾り取れるだけ搾り取ろうとする。農村でこそないが、生活に窮した貧民達はこのような船に乗ることを余儀なくされ、また陸から隔離されることによって、逃げ出すこともできない状況である。最も注意しておくべきは、『蟹工船』に描かれているのはあくまで当時の北海道の状況であり、本州の方も同様であったかは定かではない。実際本文中にも、「ここの百に一つくらいのことがあったって、あっちじゃストライキだよ。」「内地では、労働者が『横平』になって無理がきかなくなり」といった記述がある。

     次に『蟹工船』の舞台はカムチャッカ沖で蟹を獲り、缶詰にまで加工する博光丸であるが、そこでは高価な蟹缶が生産されるにも関わら...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。