《刑法総論》刑法の新旧学派の争いについて述べよ

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    刑法の新旧学派の争いについて述べよ。
    まず、「旧学派」と「新学派」について述べる。
     「旧学派」は、18世紀末~19世紀前半にカント哲学に従ったフォイエルバッハが法と道徳を峻別し、犯罪は道徳違反ではなく法違反であることを刑法で明確にし、罪刑法定主義を確立した。また、利害損得を考えて特になると判断すれば罪を犯すとする心理強制説を主張した。
     啓蒙主義的思想の側面が後退し、客観主義の側面が継受され、刑法理論が形成された。
     「旧学派」は、大きく分けて4つの特徴がある。
     1つ目は「非決定論」である。意志自由論ともいい、自由意志を備えた人間が自己の選択によって犯罪を行なうとした。
     2つ目は「道義的責任論」である。道義的責任論は、自由意志の結果、犯した犯罪の責任を負うのは当然とする考え方である。
     3つ目は「刑罰について規定した」ことである。刑罰は、そのものが罪を犯したという理由で科された。科刑の原理は正義の秤の均等の原理以外ありえず、同害報復の法によるとする絶対主義・応報主義を説いた。その一方、ヘーゲルがカントの後を受けたがカントの認めた社会契約説を否定し、弁証的思考方法を主張した。
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