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「戦後の社会福祉の展開と今日の課題について述べよ」
約6年にわたり続いた第二次世界大戦が1945年8月終戦を迎え、敗戦した日本は国富の4分の1が失われた。戦乱による200万戸の住宅消失、財閥解体による産業の停止、農地改革もあって、この時期、消失の中で国民生活は疲弊窮乏した。加えて700万の外地からの引揚げ等もあって、失業者、浮浪児・者は街にあふれた。敗戦直後の日本には、生活苦から救済を必要とする者は、全国に800万人以上と推定された。
敗戦国である日本は、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の指令、勧告のもとに非軍事化・民主化改革を基本方針とし、終戦後から1952年まで日本を統治した。
わが国は経済の復興と国民生活の安定に最大の努力を払わねばならなかった。とくに失業者や浮浪者等の対策は急を要するものであった。
これを受け、1945年にGHQの指示によって早い段階で取り組まれたのは、「生活困窮者緊急生活援護要綱」の作成であった。しかし、この「援護要綱」は救済を「施し」「恵み」と考えるような戦前の日本の古い考えを引きずったものだった。
そのため、GHQは、1946年に「社会救済...