文化人類学-文化相対主義の成立過程と文化相対主義の主張と批判-

閲覧数5,657
ダウンロード数8
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    まず、文化相対主義が誕生するまでの過程を述べ、そして文化相対主義の主張と批判について説明しております。また、固有価値と一般的価値について検討しております。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

     文化相対主義とは、どんなに劣って見えるような文化でも、それぞれの文化は固有の価値を持っており、また外部から異文化を評価・批判することはできないとする倫理的態度のことである。
    ■文化相対主義が誕生するまでの過程
     英国の生物学者ダーウィン(1809〜1882)が著した『種の起原』によって生物における進化論が説かれたことにより、その後、進化論を参考にして文化人類学では社会進化論が登場した。社会進化論は、人類の文化・社会は、未開から原始、中世、近代、現代というようなパターンで進化するというモデルとなっている。
     地球上に存在する全てのものは進化の速度は違っても同じような段階を経て通過し、同じようなものが相互に誕生するというのが進化論の立場であった。しかし、フィールドワークによる実証的調査を重視する研究者が増え始めると、社会進化論とは異なる文化の様相が相次いで発見され始めた。多くのフィールドワークを通じて、現存する個々の社会集団の文化は、一見すると劣っているように見えても、決して未発達のものではなく、実際には与えられた条件において適応しながら、それぞれの社会における価値観に対応して高度に発達...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。