小物たち:コーナー・ボーイズ
とガレッジ・ボーイズ
はじめに、この本は、著者の手により1993年に出された増補改訂第4版の完訳である。都市エスノグラフィーの古典として揺るぎない評価を得て、50年にわたって読みつがれてきた「本編」はもとより、大幅に増補改訂された「アペンディクス」は、社会調査・参与観察の方法論ノートとして、大いなる示唆に富んでいる。社会学・都市人類学を学ぶ人びとすべての必読の書であるとのこと。
小物たち:コーナー・ボーイズ
とガレッジ・ボーイズ
はじめに、この本は、著者の手により1993年に出された増補改訂第4版の完訳である。都市エスノグラフィーの古典として揺るぎない評価を得て、50年にわたって読みつがれてきた「本編」はもとより、大幅に増補改訂された「アペンディクス」は、社会調査・参与観察の方法論ノートとして、大いなる示唆に富んでいる。社会学・都市人類学を学ぶ人びとすべての必読の書であるとのこと。
『ストリートコーナーソサエティ』にでてくる、ギャング団のような反社会的組織をかなり大きくわけると、「小物たち」と「大物たち」に分けられて説明されている。本来はもっと詳しく説明されていますが・・・。まず先に、「小物たち」から。この書ではじめに出てくるのが、ノートン団という組織である。この組織は、ドックがひきいているギャング団である。ノートン団は、アメリカのイースタンシティの中心部辺りに位置するスラム街、コーナーヴィルが発祥の地である。このコーナーヴィルとは、イースタンシティに住む人々にとって、危険で陰鬱な、不思議な土地である。なぜなら、そこは高級なメインストリートからすぐの所にあ...