1、スパルタの子どもの教育と、アテナイの子どもの教育と比較して論ぜよ。
スパルタの子どもの教育は出生から始められる。スパルタでは、子どもが生まれると「レスケー」という所に連れて行き、長老の検査を受け健常児と認められると、正式に国家の子どもとして育てられる。幼児はおしめもせず、身体を自由にして、食物も粗末なものを与え、偏食も禁じるなど。厳しい国家統制が敷かれていた。7歳になると母親の手から離れ国家の徴兵に収容される。知的教育というよりも真大帝教育である体操や球技、拳闘などを重視した教育が行われた。18歳になると軍事教育を受け、武器の使用方法や戦闘訓練を積み、その後正式に軍隊に入り10年間国境警備として勤務する。30歳頃になってようやく大人として認められ、一人の市民として国家に奉仕することになる。また、国家の維持と利益のために健康な子孫を産んで育てることを女性に求め、女性に対しても国体訓練を施し、勇敢な精神を養った。
一方、国家主義の典型であるスパルタの教育に対し、デモクラシー国家を建設したアテナイの教育は対照的であった、7歳頃まで家庭で母親や乳母の保護を受けて育てられ、生まれた赤...