昭和62年12月18日付けの本審議会答申「教員の資質能力の向上方策について」によれば、一般的に教員の資質能力は、「専門的職業である『教職』に対する愛着、誇り、一体感に支えられた知識、技能等の総体」を意味し、「素質」とは区別され後天的に形成可能なものであると定義された。つまり、教育者としての使命感、人間成長・発達についての深い理解、幼児・児童・生徒の対する教育的愛情、強化に対する専門知識、広く豊かな教養を基盤として、実践的な指導力を持ち得ることが必要であると考えられる。さらには、教員一人一人が子どもの心を十分に理解し、その悩みを受け止めようとする態度を身に付けることも必要とされる。これらの一般的資質能力を前提条件にするとともに、これからの教師には変化の激しい時代をいきる子どもたちに、「生きる力」を育む教育を授けることが期待される。このことを踏まえて、今日求められている教師の資質能力はの3点に収束できる。
『現代の「教師に求められる資質とは何か」についてまとめなさい。』
「聖職論」などを中心とする「古典教職観」は、教師として相応しい人格を備え、教授する内容を構成する学問に関する知識があれば誰でも教師になれるという認識であり、国家のための教育という考えであった。しかし、「近代的教職観」は、教育の技術や科学化を非常に重視しており、教職の専門性や教職の専門家の重要な要件ないしは前提条件としている。教育に対しても、自己のための教育という考えに至った。このように「教育・教職」に対する考え方の推移に伴い、求められる教師の資質も変化している。
あらゆる教育の問題は教師の問題に帰着するといわれるように、子どもたちに直接接し、指導にあたる教員
に、優れた人材を確保することは非常に重要である。
昭和62年12月18日付けの本審議会答申「教員の資質能力の向上方策について」によれば、一般的に教員の資質能力は、「専門的職業である『教職』に対する愛着、誇り、一体感に支えられた知識、技能等の総体」を意味し、「素質」とは区別され後天的に形成可能なものであると定義された。つまり、教育者としての使命感、人間成長・発達につい...