生徒(中高生)の心身の発達のポイントは身体面としては二次性徴の現れと急激な体の成長による変化であり、心理面では親への依存と自立との揺れである。またこの時期、自己を確立するため友達と異性との関係も深く影響してくる。
この時期の生徒の心身の急激な発達は目覚しい。身体だけとっても中学一年生(12才)から高校三年生(17才)の期間に男子生徒で平均体重45.3kgから64.4kg、平均身長153.6cmから170.6cm、女子生徒で平均体重44.1kgから52.7kg、平均身長で152.7cmから158.7cmに成長する(平成20年度文部科学省調べ:参考URL:東京都総務局統計部HP)。この急激な身体の変化にともなって現れるのが二次性徴である。生殖器以外の部分において男女差が明らかになるこの変化は男子生徒においては体毛の出現、声の変化、肩幅の増大をもたらし、女子生徒においては乳房が発達し、体が脂肪により丸みを帯びる。女子では初潮、男子では精通が初めておこる。この二次性徴の変化は男女間性差があり女子の方が2年ほど早く成熟発達が訪れる。しかも男女とも個人差がかなりある。そして性に興味を持ち始め異性へ...