環境微生物学1

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    資料の原本内容

    世界における細菌性赤痢の死亡者数と発生地域



    環境微生物学レポート 提出日2010/04/19
    WHOが発表している世界の死亡原因別・国別死亡者数統計によると、世界では2004年に1,407,000人もの人がDiarrhoeal Diseases(下痢)によって亡くなっている。Diarrhoeal Diseasesとは主症状として下痢を訴える病気、特に感染症の総称である。病原菌の例としてはコレラ、赤痢菌、チフス、ジアルジア、ロタウイルスなどが挙げられる。統計に示された死亡者数のうち、細菌性赤痢による死亡者は約300,000人と、全体のおよそ2割を占め、そのほとんどが5歳以下の子供であるとされる。

    細菌性赤痢は世界各国で発生している病気であるが、栄養状態、衛生状態の悪い地域や下水設備の整っていない地域で多くみられる。また、熱帯・亜熱帯地域および大規模な災害が発生した地域では罹患者数・死亡者数が多い。このことは統計の示す値のみならず日本人の細菌性赤痢罹患率などからも推定できる。日本人の細菌性赤痢罹患者のおよそ80%が国外感染であるが、感染地域別でみるとアジア(インド、インドネシア、カンボジアの順に多い)が特に多く、これに次いでアフリカのエジプトが多いという報告がある。細菌性赤痢の罹患報告数の多い感染地域や感染国の傾向は、例年変動がないことから、上述した国内では細菌性赤痢の発生が多いことがわかる。また細菌性赤痢は不衛生な水・食物によって伝染することから、公衆衛生の整備が十分でない地域が地震などの災害を受けると、衛生状態の悪化に伴い罹患者数が大幅に増加する。





    参考資料

    “感染症情報センター” 感染症発生動向調査週報2002年第08週号http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g1/k02_08/k02_08.html参照2010/04/17

    “感染症情報センター” 感染症発生動向調査週報2009年第48週号
    http://idsc.nih.go.jp/disease/shigellosis/2008sokuho.html参照: 2010/04/17

    今西二郎,現代の感染症,講談社ブルーバックス,1987,213p.

    World Health Organization “[STATISTICS] Disease and Injury – country 2004.xls”
    http://www.who.int/healthinfo/global_burden_disease/en/index.html参照:2010/04/17

    “Water Aid UKsite”
    http://www.wateraid.org/uk/what_we_do/the_need/disease/684.asp 参照:2010/04/17

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