我が国における女性の地位

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    我が国における女性の地位
     日本において、女性の地位というものは、低く婚姻し子どもを産むことのみに重きを置かれていた。日本が「公」と「私」に分類されると、女性は「私」のみに属した。これは「家」に属するということを意味し、女性に期待された役目は婚家のために子を産むことで、家の代と代を繋ぐ中間者として認識されていた。結婚とは「家」と「家」を結ぶ契約のことで、女性はその間に授受されるものであり、妻となっては中間者としての役目を果たすことのみが重視された。恋愛が結婚と結びつくようになったのは、高度経済成長期後といえるだろう。また、「家」の跡取りは男子だけであり、女性は婚姻して妻となれば、無能力者になって取引関係から排除され、夫が妻の所有する特有財産を管理した。さらに、妻には厳しく貞操義務が課せられ、妻の姦通について、処罰され、離婚原因となったが、夫の姦通は相手方が人妻で刑法の姦淫罪に罰せられた場合のみ離婚原因となった。このように、旧民法下においても女性は差別的待遇を受けており、その大きな原因となったのは「家」制度という男性中心主義の社会だということが推測できる。
     しかし、女性の立場は、特に第...

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