近畿大学 通信教育レポート 労務管理論です。
平成25年4月~平成27年3月用の設題集に対応しています。
Ⅰ 高齢化社会の進展
現在、我が国は驚異的な速度で高齢化が進んでいる。その速度は、アメリカの4倍、スウェーデンの3. 5倍、フランスの4. 8倍である。さらに出生率の低下も加えて、2020年ごろには65歳以上の人口の割合が25%を超えるとみられている。
その原因は、日本の出生数が減る一方で、平均寿命が延び、高齢者が増えているためである。日本の人口構成を人口ピラミッドで見ると、第1次ベビーブームの1947年~194 9年生まれと第2次ベビーブームの1971年~1974年生まれの2つの世代に膨らみがあり、出生数の減少で若い世代の裾が狭まっている。また、第1次ベビーブームの人達が、もうすぐ高齢者の仲間入りをする。
この高齢化社会による問題の一つとして、高齢者にかかる年金、医療費の負担の問題である。働き手が減り、高齢者に掛かる費用が増えれば働き手の負担が増える。現行の方式でいけば、近い将来、働き手の年収の3分の1をこの福祉のために徴収する必要がある。
高齢化社会に伴う問題は他にもあるが、今回のレポートでは労務管理の問題として年金等の負担増の解決策を考察した。
年金等の負担が...