38自転車泥棒(刑法事例演習教材)

閲覧数4,772
ダウンロード数15
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    刑法事例演習教材の答案を作成してみました。答案上気になる点についてはコメントを付けてあります。参考までに。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    刑法事例演習教材
    38 自転車泥棒
     甲の罪責
    甲は、Aの店の前に放置されていた自転車を発見し、Aに無断でこれを借りて帰宅した。この行為は、Aの意思に反して、自転車の占有を取得するものである。そこで、甲には、窃盗罪が成立するのではないか(235条)。
     窃盗罪の保護法益は、一次的には物に対する占有である。そこで、本件自転車に対するAの占有が認められるか、問題となる。
    窃盗罪における占有とは、人が物を実力的に支配する関係をいう。そして、その判断は、社会通念上 そのような関係があると考えることが通常か否かによってする。
    本件自転車は、公道上に放置されてはいたが、事実上Aの店の駐輪場として使用されており、他にもAの店の物件が常に借り置きされている場所に置かれていた。そのため、本件自転車は、社会通念上、Aが実力的に支配していると考えることが通常であるといえる。そして、当時は、従業員が本件自転車を店内に取り入れるのを忘れただけであって、Aは、本件自転車の所有権に基づく占有を放棄する意思はなかった。
    したがって、本件自転車には、Aの占有が認められる。
     もっとも、甲は、本件自転車を借りるつもりで...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。