国連の推定した将来人口データや世界銀行の一人当たりGDPデータをもとに
国別の将来人口増加率が所得水準や地域とどのように関係しているかを考察。
また、アジアにおける人口増加率と識字率の関係についても取り上げる・・・
【 目次 】
1. はじめに
2. データの出所と人口増加率の分布
・ 人口増加率上位10カ国
・ 人口増加率下位10カ国
・ 人口増加率の度数分布表
・ 人口増加率のヒストグラム
3. 人口増加率、一人当たり所得と人口密度と地域の関係
< 3.1 クロス表による分析 >
・ 地域別一人当GDPと国数
・ 地域統合・一人当GDP別人口増加率
・ 地域別一人当GDPと人口増加率
・ 地域別人口密度と国数
・ 地域統合・人口密度階級別人口増加率
・ 地域別人口密度と人口増加率
< 3.2 回帰分析 >
・ 人口増加率に対する重回帰分析
4. 特定地域の分析:その他の要因に関する考察
・ アジアの人口増加率上位国
・ 人口増加率に対する重回帰分析
5. まとめと今後の課題
「 将来人口増加率 ~所得・地域・人口密度・識字率との関係性~ 」
はじめに
このレポートでは、国連の推定した将来人口データや世界銀行の一人当たりGDPデータをもとに、国別の将来人口増加率が所得水準や地域とどのように関係しているかを考察していくことをテーマとする。また、アジアにおける人口増加率と識字率の関係についても取り上げる。
世界をみると、発展途上国では人口爆発により、貧困が益々蔓延化していくという見方がある。その一方で先進国の多くは、貧困ではなく少子高齢化による人口縮小に悩まされていくという見方もある。そうした中で私は、所得が低い地域ほど人口増加率は高く、所得が高い地域ほど人口増加率は低いというイメージを持っている。そのようなイメージは的確な見方なのであろうか。そうした点を踏まえながら、比較・分析していく。
データの出所と人口増加率の分布
このレポートで用いる国別人口データは、縄田和光『Excelによる統計入門Excel2007対応版』(朝倉書店、2007)からの孫引きである。その4章の4.1節の最初に書かれているデータに基づき、分析を行っていく。なお、学生番号の下2桁...