学校カウンセリングの意義、方法および今後の課題について述べなさい。
今日、いじめ・自殺や不登校が増えており学校カウンセリングに関する教師の力量が問われている。しかし、教師の中には「子どもが見えない」といった焦りに似たような声が聞こえる。社会の急激な変化を背景とした子どもの感性と大人の感性のズレがそこにある。だが、いじめ・自殺や不登校そして凶悪な少年事件の続発を前にして、大人社会はそのズレを分析する術もなく、自分自身の不安を、シグナルを見抜けなかった教師と学校そして加害者の親への批判として吐き出し失望の声をあげることがあまりにも多い。
その批判に直面し、教師の多忙を見直すべきだという反論もある。子どものシグナルを見抜くどころか子どもと一緒に活動する暇さえない現実が学校にあるからである。しかし、一人でも子どもが傷つきいの命が失われた現実を前にすると、教師はもっと子どもの声を聞き、シグナルを見抜くべきだという批判もある。
実際、苦悩やストレスを抱え込んだ子どもが発するシグナルは、言動の善し悪しを評価し指導しようとする教師の目からは見えにくいのだろう。沈黙や反発を含むシグナルとしての...