2012年度に出題されている設題です。
あくまで参考資料としてご利用ください。
P6303 英文法 科目最終試験 予想解答(6題)
【設題】「会話の公理」とは何か。具体例を挙げて説明しなさい。
聞き手はどのようにして、言葉から話し手の意図を読み取るのであろうか。グライスは、これを理解するためには、文字通りの意味と、言外の意味とを区別する必要があると考えた。そして、会話中の参加者はある種のルールに従っていると仮定した。そのルールとして彼が考えたのが協調の原則(Cooperative Principle, CP)である。すなわち、「あなたが参加している会話においては、その会話の目的や方向に沿うように場面場面で協力しなさい」というものである。このCPが働いている際に、会話の参加者が具体的に守る下位原則として、さらに4つの項目を挙げた。これが「会話の公理」である。会話の公理が満たされていれば、文字通りの意味が伝達される。しかし、この公理が破られたとき、聞き手は言外の意味、つまり話し手の意図を探り始める、と考えた。
(1)量の公理 (Maxim of Quantity):必要なことを必要なだけ述べよ。
A: This is delicious!(これはおいしいね)
B: ...