「乳幼児期から児童期に至る発達の特徴について述べよ。」
乳幼児期から児童期に至る発達の特徴について述べよ。
人間はこの世に生れてから亡くなるまでに、常に変化を続けている。乳児期から青年期までは、身体・精神・知的機能全てに成長や発達が見られる。青年期から後は身体の成長は止まり、年齢を重ねるごとに身体機能は低下してゆくが、知識や精神機能には大幅な低下は見られず、亡くなる前まで成熟し続けるとされている。ゆえに人間は生涯発達を続ける動物と言っても過言ではない。本論ではそのような長い発達家庭の中でも、特に大きな変化が見られる乳幼児期から児童期にかけての発達について述べる。
1.乳児期の発達
生後すぐの新生児期から生後1年までの間は乳児期に区分される。この時期の身体的な発達は、身長は生後1年で約1.5倍に、また体重は生後1年で約3倍になるなど、目に見える部分の発達が人間の生涯の中で最も著しい。スキャモンの発達曲線図によれば、免疫系や神経系などの目に言えない部分もまた、母体内から我々の生きる環境へという著しい変化に対応するための発育が見られる。
また、この時期の認知機能・知的機能の発達も著しい。生後すぐの段階では原始反射や不快の欲求を泣くという行為で...