「戦後の社会福祉の展開と今後の課題について述べよ。」
戦後の社会福祉の展開と今後の課題について述べよ。
1.戦後の社会福祉の歴史的変遷
①終戦~1950年代
1945年日本は第二次世界大戦に敗れ、GHQ(連合国軍最高司令部)の統治下に入り、1946年の『社会福祉に関する覚書(SCAPIN)』において「国家責任」「公私分離」「無差別平等」「必要充足」という四つの基本原則を示し、社会福祉の方向性を示し、民主化政策が図られていった。そのような中で、1946年に(旧)生活保護法が成立した。同法は生活困窮者の救済を目的として成立された。また、1946年に制定された日本国憲法第25条、生存権の規定に基づいた内容とするため、1950年に全面的な改正を受け、(新)生活保護法が成立する。
その後1947年には児童福祉法が成立する。当時社会問題となりつつあった浮浪児や戦災孤児の救済についてのみでなく、我が国の児童全般に対する福祉を規定した法律である。
1949年には身体障害者福祉法が成立する。この法律では、戦争で負傷し肢体不自由になった戦災障害者の保護・救済を目的とするのみでなく、身体障害者の更生に関する規定も盛り込まれていた。上記の生活保護法、児童福...