子ども期の発見と消滅~子ども観~【評価:良】

閲覧数5,994
ダウンロード数8
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員770円 | 非会員924円

    資料紹介

    資料に関する説明及び紹介文句を入力してください。
    (検索、露出及び販売にお役立ちます)

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    1.子ども期の発見
     アリエスによると、西欧において「子ども」という概念が登場したのは近代に入ってからである。それ以前の社会において子どもは「小さな大人」と見なされており、7歳ぐらいになって幼児期を脱すると大人の仲間入りをしたとする見方がある。当時は乳幼児死亡率が高かったため、乳幼児は人口にすら含まれていなかったという。それゆえ、17世紀末までは事故を偽装した嬰児殺しが行われることも多かった。また、親から子どもへの愛情は子どもの持つ無垢さ・可愛らしさではなくその将来性に対して向けられていた。子どもは身体的に大人と同一視されると、つまり7歳ごろになると、大人たちの中に混ざり、大人と接触する中で直接人生について学んでいった。
     近代に入ると、ようやく「子ども」という概念が意識され始める。新たに家庭内で「愛らしさ」が子どもの中に見出されるようになり、これに伴って、「子ども」を中心に据えた近代家族が成立するようになる。「子ども期」の概念が意識され、子ども観が変化したことで、家族のあり方や家庭内での子どもに対する態度も変化していった。近代以前は感情交流や社会的コミュニケーションは家庭外にあるとさ...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。