000458 児童心理学 4単位目
課題
向社会的行動とその発達にかかわる要因について述べなさい。
自己概念の形成過程について述べなさい。
講評
どちらも要点を押さえ、よくまとめられています。
1 社会的な規範から逸脱したり、他者に何らかの害を及ぼす行動を反社会的行動といい、これに対して、対人的なつながりを一層強めたり、積極的に求める行動を向社会的行動という。
以下では、向社会的行動とその発達に関わる要因について論述する。
向社会的行動とは、親切行動、援助行動、分与行動、奉仕活動など、無報酬で他人や他の集団のためになることをしようとする行為である。
向社会的行動の発現には、気付き、意思決定、実行の3段階が存在するが、気付きと意思決定の間には、向社会的な判断、共感、役割習得という媒介要因が関与している。
向社会的な判断とは、自分に向社会的な行動が求められているかどうかで、どのように行動したらよいかを決定することである。これは加齢につれ、その行動が自分に役立つか否かという判断基準から、自己の信念や規範などが判断基準となっていく。共感とは、他者の情緒的反応を認知して、そ...