000621 図画工作科教育Ⅰ 1単位目
≪課題≫
テキスト内の「わが国の美術教育の変遷」(第1章、第5節)について、800字程度に大意要約し、その感想としての私見を200字程度で述べよ。
絵画指導の意義と方法についてまとめよ。
≪講評≫
子どもの絵の目的は、作者の内面の感情(見えないもの)が、形を与えられて見えるものになることです。
1 日本で美術教育が普通教育の中に取り入れられたのは、明治5年公布の学制以後である。初期の図画教育は、西欧の教科書を翻訳したもので、鉛筆によるコピーが主であったため、鉛筆画時代と呼ばれる。
明治14年頃からは、美術全般に国粋主義が強まり、毛筆画を臨模する方法が進められたため、その時代は毛筆画時代と呼ばれる。明治30年代に入ると、鉛筆画、毛筆画は考え直すべきとの意見が強まっていった。そして、明治42年に国定教科書「新定画帳」が完成し、図画科は小学校で必須科目となった。
大正デモクラシーの時代には、山本鼎が個性と創造を強調した自由画教育を提唱した。「模写を成績としないで、創造を成績とする」としたものであるが、有島生馬をはじめとする、批判の声も強...